冬の最高級食材のひとつ「河豚(ふぐ)」!
以前は鍋と刺身のコースだけで10000円以上していたりして、
いまだに高いイメージが強い食材です。
しかし近年養殖の技術も進み流通量も増えたため、
5000円台からのコースも増え、大手チェーン店など3000円台の
コースもあります。
日本人の8割が一度は河豚を食べたことがあるらしいですが、
・ポン酢の味しか思い出せない
・まずくはないけど値段ほどじゃない
・白身だったら鯛・平目・カワハギの方がいい
などなど、よくないイメージをもったままのひとも多いです。
でも……その河豚はどんな河豚でしたか?
天然?養殖?国産?下関産?中国産?生?冷凍?トラフグ?サバフグ?
……間違った食べ方していませんでしたか?
特に鍋は作り方ひとつでダシが変わってくるし、
ひいては雑炊の味も変わってきます。
当然そんなに頻繁に食べるものではないので、
河豚について知る機会が少ないのでしょうがないのですが
知っていたほうがいいことはたくさんあります。
そんな河豚について今回はまとめてみました。
養殖のふぐってどうなの?
河豚の横綱、とらふぐについてですが
正直に言うと、養殖ふぐの技術の進歩はすごいです。
2012年10月、東京都がの規制緩和をおこない
専門の調理免許を持った人のいない料理店や小売店でも
身欠き河豚を扱えるようになりました。
身欠き河豚とは、ふぐの毒を有する部分(内臓)やヒレ等を取り除き
食べられる身だけの状態に剥がしたもので、
市場でも身欠き河豚がよく流通されています。
「陸ふぐ」といい海のないところで養殖された河豚や
河豚の毒自体をなくす方法で養殖された河豚など
身欠き河豚にも色々な種類があり、ランクもあります。
その中でも高品質のものに関しては、「天然」と比べても全く遜色ないです。
味・食感・見た目ともに、天然を隣に置いて食べ比べでもしない限り
はっきりとした違いは分からないでしょう。
それこそ河豚なんて1シーズンに何回も食べないって方には
なおさら分かりません。
それぐらい今の養殖河豚はおいしいんです^^
築地市場では養殖物の相場が1キロ数千円なのに対し、
天然物は1万円を超えることもあります。
これを河豚屋さんや料理屋さんで注文すると、同じ料理内容でも
天然のコースは養殖のコースの2倍・3倍の値段で設定するお店も
珍しくありません。
そうなると、庶民のわたしにはコスパを考えてしまうと……
でも、そもそも河豚なんてコスパを求めて食べるものでもないし……
それでもしいて言うなら、天然の生の河豚でダシをとった雑炊は絶品です。
てっちりを食べた時は必ず雑炊までたべましょう^^
河豚の毒について知っておこう!
「河豚は猛毒をもつ生き物」ということ一般的によく知られていますが、
どれくらいの毒なのか知っていますか?
河豚の毒はフグ毒テトロドトキシンといい
その強さは青酸カリの1,000倍以上ともいわれる猛毒です。
しかもふぐの毒は通常の加熱では壊れません。
さらにふぐ毒には特効薬はなく、致死率のきわめて高いことが特徴です。
麻痺による呼吸困難のためとても苦しいそうです。
現在でも毎年フグ中毒が発生し、何人かは死亡しています。
しかし、専門の調理師がいる河豚屋さんや料理屋さんで
中毒が発生している訳ではないのでそういった所で食べる
ときは安心してください。
ふぐ中毒が発症するほとんどの事例は
自分で釣った河豚を自分で調理したときか、
ふぐ免許のない調理師にその釣った河豚の調理をお願いしたときに
発生するものです。
河豚といっても日本近海においては数百種類生息しているし、
種類によって毒を保有している部位が異なり、食用になる部位が全く無いものもいます。
また同じ種類のふぐなのに、獲れる海域によって毒の場所が異なることもあります。
それぐらい河豚の見分け方と毒の見分け方は難しいのです。
決して素人の生半可な知識で軽はずみな判断しないでください。
このようなふぐ毒ですが、自分で作っているのか、外部から取り入れているのか、
長く謎だったそうです。
それが近年、上記でもお話した「無毒河豚」養殖の研究の結果
その原因が判りました。
実は、ふぐは強力な毒の持ち主だが
元々は河豚事自体に毒はないのです。
ふぐ毒は餌のバクテリアに含まれるテトロドトキシンを食べる過程で
内臓に蓄積され、形成されています。
だから毒のない餌だけを食べ続けているふぐは毒をもたないようになるのです。
すなわち、今までは塩蔵処理など特殊な処理をしないと
食べることのできなかった「ふぐの肝」も、
もっと食べられるようになるかもしれません。
美味らしいですよ~~
でも国はなかなか許可しないみたいですけどね(。´_`。)