平政…なんて読むかしっていますか?
【ひらまさ】ですよ^^
ぱっと身ブリみたいですが何が違うのでしょうね。
切り身はもちろん丸魚のままだと素人には中々
見分けがつきませんからね。
今回はそんな夏を代表する魚、平政【ひらまさ】について
紹介します。
平政とはどんな魚!?
平政とはブリの仲間でカンパチやブリとともにブリ御三家
と呼ばれています。
大きなブリは冬の代表的な魚ですが、
ヒラマサは夏から、カンパチは秋から旬が始まります。
冬のブリは産卵を経て夏に入ると痩せて筋肉の中に虫が
入ったりして次第に味を落としていきます。
他方、夏から秋にかけて産卵に入るヒラマサはこの時期に
肉質を充実させてくるのです。
そんな肉質は白身に近く硬いため、獲れてから数日熟成させたり、
薄切りから厚切りなど切り方を変えたりなどして
味の変化を楽しめる魚です。
味の方向性としてはブリよりもアジに似ており皮と肉の境目に
薄くじっくりとのせた脂が美味です。
初めて口にすると硬くコクのないような感じがしますが、
養殖のブリなどに比べネットリとした脂ではなく上品な
甘みのある魚です。
現在では養殖の技術も進み、ブリとヒラマサのいいとこ取りをした
ヒラブリというもの開発されていて、大阪と東京にある養殖魚専門店で
期間限定で提供されています。
ちなみに、なぜヒラマサを「平政」と書くのかと言うと
本来は簡易的に「平政」と書かれていて、正しくは「平鰤」と書く
そうです。
つまり平たい鰤の仲間とされていたのです。
そして「マサ」は「柾目」の「柾=まっすぐ」と言うことです。
魚体に黒と黄色の縞がまっすぐに入っている事が特徴です。
ただ、「ヒラマサ」という呼び名はいまではある程度一般的
になりましたが、元ははローカルな呼称で「マサ」「ヒラス」「ヒラサ」「ヒラソ」「ヒラソウジ」「テンコツ」などの異名が多い魚でも
あります。
平政と鰤の違いはどこ?
①上あごの唇の根元に注目
角ばっているのがブリで丸みがあるのがヒラマサです。
②胸ビレの位置の違いに注目
ブリは胸ビレと側線(黄色い線)が離れていて
ヒラマサ…胸ビレと側線(黄色い線)が重なってます。
③胸ビレと腹ビレの位置関係の違いに注目
ブリは胸ビレと腹ビレが殆ど同じ長さでヒラマサは胸ビレより腹ビレが長いのです。
平政の美味しい食べ方を紹介!
<美味しい平政の見極め方>
①鰓蓋(さいがい)の黄色が鮮やか
鰓蓋・・・えらを外側から保護する骨質の薄い板
②天然物は尾びれの角度が鋭い
③目が丸く張っている
④切り身の角が立っている
ヒラマサの刺身はわさびも合いますが生姜や唐辛子もよく合います。
魚体も大型のものよりも2~3㎏の中型のものの方が味がよく、
皮に近い身を「なめろう」にするとアジよりしっかりとした
力強い味わいになります。
身がしっかりしているので、細切りにして塩とレモンでしめたものを
ネギで和えるのも夏らしい組み合わせです。
また、焼く時もシンプルに塩焼きが相性がよく、繊維のほぐれやすい
腹側やカマは薄塩を軽く振って置き、さらに焼く前に再度塩を振る
二段塩で焼き上げると味わいが深くなります。
平政のまとめ
ヒラマサあまり聞きなれない魚ですが、食べてみると
非常に美味です。
ただ見た目がブリに似ているので同じような思いで食べると
違いに困惑するかもしれません。