前回ではふぐ刺し・ふぐちり・ふぐ皮など
ふぐ料理としては比較的よく知られている料理を
紹介してきましたが、まだまだ知っておきたい
ふぐ料理はたくさんあります。
今回はそのなかでもとらふぐ白子について
紹介したいとおもいます。
ふぐ白子
ふぐ料理のなかで一番好きなのは?
と、聞かれたときに「白子塩焼き」と答える方も
多いとでしょう。
鮭・鱈・あんこうなど白子を食す魚はいろいろとありますが
その中でもとらふぐの白子は完全に別格です。味・価格ともに……
とらふぐの白子は軽く湯引いてポン酢で食べたり、天ぷらにしたり、
ふぐちりに入れて食べたりしますが、やっぱり一番好まれる食べ方は
塩焼きです。
軽く塩をふって焼くだけですが、白子独特の濃厚な甘みと風味が際立ち、
生臭みがなくなります。
他の白子は食べれないけどふぐの白子は食べれるという
贅沢な人もいるくらいですからね。
価格は高級食材のためかなりお高めです。
50g位で数千円する河豚料理屋さんも珍しくないです。
もしご馳走になる機会があったら
そこらへんをよ~く考慮して味わってください^^
ここでひとつふぐ白子を注文する時の注意点をいくつかあげときます。
基本白子のとれる時期は11月位から4月位だということは
覚えておいてください。
逆を言えば11月位から4月位以外の時期は基本白子はとれません!
ですので、夏場でふぐの白子が置いてある店があったら
それはまず間違いなく冷凍品です。
ただ、すべての冷凍品が悪いという訳ではないのです。
適切な下処理をして、適切な冷凍庫で、適切な方法で冷凍すれば
それほど味は落ちません。
それでも食べる時は塩焼きや天ぷらといった比較的火をいれる
調理法が無難でしょう。
信頼できる河豚料理屋さんならどうしても夏に白子塩焼きが
食べたかったら注文してもいいでしょう。
もっとも信頼できる河豚料理屋さんなら注文された時に
冷凍品だということを一言添えてくれるだろし、
逆に夏に白子を注文されて何もいわずに注文を受けるお店は
信頼できないといっていいでしょう。
河豚料理屋にとっては夏の売り上げのない時期にふぐ白子
という高単価の商品は是非とも売りたいというのが正直な気持ちですから。
もうひとつがとらふぐ白子の出始めは11月だということです
ふぐの白子というものは出始めからいきなり
ふっくらとして大きなものが出回る訳ではないのです。
11月から12月の上旬くらいまではは小指の第二関節くらいの
大きさのものしか出回らないのです。
11月に初物だからと注文したらあまりの小ささにがっかりした
という人もいるでしょう。
仮に11月に注文した白子が大きかったとしたら
それは前シーズンの冷凍品になるということです。
白子の大きさなどに関して何も言わない店側も悪いですが、
高価なものだけに注文するわたしたちも最低限の知識
はもっておいた方がいいでしょう。
とらふぐ白子は高級品なのです
逆に白子が安かったら……なぜ、と思うようにしてください。
一番あり得るのがとらふぐではなくてさばふぐの白子でしょう。
しかし勘違いしないでほしいのが、さばふぐの白子でも十分おいしいのです!
価格はとらふぐの白子の半値くらいだし。
ただ……ただ、とらふぐと比べてしまうとどうしてもその差は歴然です。
もう一つあり得るのが上記でも書いたように解凍品の可能性があります。
もし余りにも白子が安かったら従業員さんに確認してみるのもいいでしょう。
とらふぐ白子が安売りされる可能性のある時期
白子好きにとって、是非とも知っておきたい情報かもしれませんが
安くなる可能性があるだけで、必ずしも安くなるとは限らないので
そこらへんはご了承ください^^
まず前述したようにとらふぐの白子は基本4月位までしかとれません。
しかし地域によっては5月にも白子がとれることがあり、
市場にも出回ったりします。
ここで河豚料理屋さんの立場になって少し考えてみてください。
12月・・・・・忘年会
1月、2月・・・新年会
3月・・・・・・送別会
4月・・・・・・歓迎会
と、河豚料理屋さんにとっての繁忙期は4月までなのです。
すると
当然店側は5月には河豚はもちろん白子の仕入を抑えるようになる
↓
市場に河豚・白子が供給過多になる
↓
河豚・白子の卸値が下がる
↓
それでも店側は売れる見込みがないので買わない
↓
そこで市場は「投げ」(最安値)てでも売るようになる
↓
店側は通常よりかなり安く白子を仕入れることができたため
サービス価格で売ることができる
すなわち5月位に白子は安売りされる可能性があるということです。
白子好きな方、5月位を狙って河豚料理屋さんに行くと
もしかしたら安くなっているかもしれもせんよ^^